理事長のあいさつ

理事長 瀬山 正
鉄道貨物協会
理事長 瀬山 正
 会員の皆様並びに関係の皆様におかれましては、平素より当協会の事業活動に格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 昭和25年(1950年)に発足した当協会は「国民生活に不可欠な物資の安定供給」と「地球環境保全」という二つの公益に資するため、鉄道貨物輸送の特性や長所を調査・研究し、広く国民全体にこれらを普及・啓発していく取り組みを推進しております。
 わが国の少子高齢化は確実に進んでおり、物流業界における担い手不足の課題に対応していくためには、「物流生産性向上」と「働き方改革」が待ったなしであることには変わりはないと考えます。
 また、国連の持続可能な開発目標「SDGs」の項目の一つに位置付けられる地球温暖化への対応も、早急に対処すべき国際社会の重要課題であります。
 鉄道貨物輸送は、営業用トラックに比較して単位物流量あたりのCO2排出量が約1/11(2018年度実績)である等高い環境性能を有し、また大量輸送機関として労働生産性にも優れた輸送機関です。当協会では引き続き、鉄道貨物輸送の利用促進と普及・啓発に取り組んで参ります。
 具体的には、調査・研究活動の柱である本部委員会活動において、引き続き荷主、利用運送事業者、行政、鉄道事業者の各委員から成る「利用促進委員会」「輸送品質向上委員会」の二つの委員会を運営し、時宜を捉えたテーマの調査研究を進めて参ります。また、全国に設置されている18支部では、各地域における鉄道貨物輸送の利用促進や輸送品質向上に関わる身近な課題を検討する場として「利用促進会議」を開催しています。今後とも活発な活動を目指していく考えです。
 環境ラベル「エコレールマーク」の普及拡大については、一般消費者に対する「物流の見える化」を図るため、認定件数と参加企業をさらに増やせるよう引き続き取り組みを進めます。
 また、次世代を担う子どもたちに鉄道貨物輸送に親しんでもらいつつ、地球環境問題を学んでもらう機会として、「出張型教室」の取り組みに力を入れています。実施地域・頻度は年々拡大しており、これまで取り組みを進めてきた各支部では、授業を行った学校からのリピート要請を受けて毎年開催するなど、いわば学校行事の一つとなっているところも出てきています。実施にあたっては、各地域の産業や貨物駅の情報、「SDGs」の要素を盛り込むなど、回を重ねるごとに新たな内容を加えるなどの工夫を凝らしています。今後も各校からの要望を踏まえ内容の充実を図るとともに、実施校の拡大にも精力的に取り組んでいく考えです。
 近年、台風、豪雨等による気象災害は激甚化しつつあり、鉄道貨物輸送においても輸送ルートの長期寸断により影響を受けるケースが増加しています。こうした状況を踏まえ、今後も引き続き、大規模自然災害による被害を未然に防止するための鉄道及び周辺インフラの整備・強化等の支援を政府等関係機関に働きかけていくなど、国民財産ともいえる鉄道貨物輸送が更に活かされるよう努めてまいる所存です。
 上記の活動状況は毎年の「委員会報告書」として取りまとめるとともに鉄道貨物輸送に関わる情報発信のため、会誌「マンスリーかもつ」を毎月発行し、タイムリーな情報提供に努めております。当協会が発行する貨物時刻表は、広く皆様に鉄道貨物輸送の利便性を知って頂けるよう、貨物列車運転時刻をはじめとして諸々の企画に工夫を凝らし発行しております。
 当協会は今後もさまざまな活動を積極的に推進してまいりますので、なお一層のご支援・ご指導を賜りますようお願い申し上げます。

公益社団法人鉄道貨物協会
理事長 瀬山 正